06/05/27 ゲイリー・バートン・カルテット@ブルーノート東京 †アップが遅くなり今更ですが,「ゲイリーバートン来日記念文」を書いたりして,かなり 盛り上がり楽しみにしていた公演のレポートを挙げます。 期待通りでした:-)。 今回のメンバーは
の四人でした。わたしとしては70年代前半にゲイリーが創っていた音楽を生で聴きたいという期待がすごく強かったのが,まさにその辺の選曲。具体的には,Sea Journey(Passengers),B & G(Passengers),Open Your Eyes(New Quartet),Coral(New Quartet),Fortune Smiles(&Keith Jarrett),Blue comedy(in Concert),Q&A(Like Minds)…等。 「()」は収録アルバムです。他にもカーラ・ブレイの曲,スティーブ・スワローの曲を2,3曲ずつやってて,たぶんそれらも上記のアルバムかその周辺に収められていると思いますが,つまりだいたいわたしが観たかった頃の演奏をメインにやってくれました。 で,演奏内容ですがやっぱりゲイリーがすばらしいです。パットしか知らないで観に来た人も結構いたかと思うのですが,その演奏を聴いて圧倒されていたと思います。客席も物凄く盛り上がりました。教育者らしく(笑)全くのミスのない演奏,しかも非常にダイナミック,テーマ,ソロ,バッキングとシームレスに演奏するのに,アンサンブル的には完璧。良くもあんなに高速にしかも4本のマレットを自在に操るものだと…息をのみました。左手のマレット一本をミュートやベンドに使って,右で叩いたところを押さえたり…というのも16分音符とかの細かいパッセージの中でも,丁寧にやってます。フレーズも非常に良く歌っていて,アドリブとしては非常に完成度が高かったです。 スティーブの演奏は以前カーラのバンドで観たことありますが,小編成は初めてです。ホローボディ,ピエゾというエレアコぽいベースでピックでゴリゴリ弾いてました。おもしろいのはアップピッキングがメイン。指弾きだとベースはアップがメインになるからでしょうか?。そして手首は固めて腕全部で演奏するという結構独特のスタイル。左手も一音ずつおさえるのではなく,四本の指を常に広げて複数の弦を押さえてました。なので,単音から和音まで広く演奏するという感じでフレージングも独特でした。 で,メセニーいつも通りと言えばいつも通りですが,おもしろいのは上達後の流れる様なフレージングはほとんど使わず初期のメセニーの少ない音で歌うようなフレージングがほとんどで,当時のメセニーを演じてました(笑)。でもおかげで手癖的なフレーズはなく,非常に良く歌ってました。あとゲイリーの趣味なのか曲の時間が短めなので,パットのソロもいつものように延々と弾くのではなくコンパクトにまとめてました。 で,アントニオについては,まぁよくやってるなと(笑)。つーか周りが大物過ぎですから,十分にいい演奏をしていたといえましょう。 というわけで,曲が短いせいか1セット7曲ぐらいやっていた気がします。 とにかく聴きたかった演奏を聴けて,しかも期待以上にハイレベルですごくいい演奏でした。古い曲ばかりでしたが,全然古くさい感じはせず,非常に高度でオリジナリティの高い曲だし,演奏でした。1セット13000円以上は…ちょっと高いと思うけど…,2セットともいって良かったと思いました。 ブルーノート東京のページにこの日のセットリストが載ってましたので転載します。 1ST †
2ND †
By TARO : Aug. 17, 2006 |